自由が丘の路地裏に佇む「BROCANTE」は、フレンチシックなアンティークを扱うインポートショップ。フランス現地で買い付けた、シンプルでシックな雑貨などが揃う。「フランスの古いものとの出会いは、私たちの日々の暮らしを見直すきっかけになる」という店主・松田尚美さんにお話を伺った。
−こちらのお店のコンセプトについて教えてください
当店は、フランスのアンティークとインポート雑貨の販売と、ガーデンプランニングを行うショップです。雑貨はフランスの田舎を巡り、美しいものを集めています。
−なぜ、フランスだったのでしょうか?
幼い頃から西洋建築と文化に興味があったんです。16歳の時に花の勉強を始めたのですが、その時、学校の先生がアンティークの花器を使わせてくれたことをきっかけに、花とアンティークの魅力に引き込まれました。フランスの豊かな美意識と人々の暮らしに感銘を受け、後世につなげていきたいと思い、お店を始めるに至りました。
−フランスのアンティークの特徴について教えて頂けますか?
他国との大きな差は、やはりセンスの良さだと思います。デコラティブなタイプであってもシンプルな物でも、それぞれの良さを感じます。長く使われるものには、本物の共通した完成された美があるように思います。
−お店に置かれている商品には、どのようなものがありますか?
フランスで直接買い付けたテーブルやソファー、椅子、キャビネットといった家具から、ベンチなどのガーデンアイテム、食器、アクセサリーなども扱っています。その他、シーズンアイテムでインポート雑貨が並びます。
−商品のこだわりがありましたら教えてください
シンプルでシックなアイテムを揃えるように心がけています。日本人にも使いやすいサイズ感ですとか、日常的に取り入れやすいアイテムかどうかという点が選ぶ軸になっています。
−ガーデンプランニングでは、どのようなことをされているのですか?
ガーデンデザイン施工や都内近郊の外構工事を行っています。外構工事においては、既存の建築に対しての植栽になるので、フレンチを特に強調する事はありません。空間を壊さず、クライアント様のご意向や植栽の向き不向きなど、お打ち合わせを重ねて、より良い空間になるよう努めさせて頂いています。
−お店を運営する上で大切にしていることはなんですか?
わざわざ遠方から足を運んでくださるお客様も多いので、リラックスできる空間造りを大切にしています。店をリノベーションする際に意識したことは、フランスの田舎で見かけるような、雰囲気のある佇まいでした。何を買う訳でもなくても、また季節が変わった頃に訪れたくなるような記憶に残る店にしたかったのだと思います。また、コンスタントにご来店をくださる方もいらっしゃいますので、ショップの模様替えは頻繁に行っています。皆様、楽しみにしてくださっているようです。
−最後に、松田さんにとってのフランス雑貨やインテリアの魅力はなんでしょうか
フランスに赴く度に感じることですが、美意識の高さはやはりいくら学んだ所で、フランス人には適わないのだと思います。日常に溢れるさりげないデザインから、何百年前から建っている建築物に至るまで、美しさで溢れている国はこの先も人々を魅了してやまないように思います。フランスの古いものとの出会いは、私たちの日々の暮らしを見直すきっかけになると思います。