吉祥寺は、カレーだけでなく、実はタイ料理激戦区だとご存じでしょうか? 吉祥寺駅周辺だけでも10軒近くあるのでは。真相は定かではありませんが、タイと吉祥寺の自由でのんびりとした雰囲気が似ているから、吉祥寺にタイ料理店が多いとか!? 今回は、吉祥寺のタイ料理屋3店舗から、タイの定番料理「パッタイ(ビーフンを使用したタイ流やきそば)」を紹介します。
アムリタ食堂
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-17-12
「アムリタ食堂」のパッタイは、ナッツがたっぷりトッピングされた「Thaiの焼きそば オールドスタイル」。ナッツの香ばしい香りが漂ってきます。その他の具材には、もやしとニラ、揚げ豆腐と卵が使われていて、ナッツの甘さが際立った味付けに仕上がっています。ナッツの歯ごたえも楽しめる一皿です。
「生のナッツを自分たちで手間ひまかけて炒っていますよ」とスタッフさん。他にも、日本ではあまりなじみがありませんが、自家製の「タマリンドソース」を使っているといいます。「タマリンド」とはタイの庶民的食材の一つで、プルーンに似た酸味のある果実です。
吉祥寺駅から徒歩5分、中道通りから右折したところにある「アムリタ食堂」。入店すると、どこからかタイ語が聞こえてきました。というのも、タイ人のおばさんが料理を作っているのです。またレストランだけではなく、同建物の3階でタイ料理教室も営んでいます。
広々とした店内は、まるでタイに来たかのよう。昼はお子様連れの方、夜は女性のお客さんが2~3人でワイワイしているのが多いそうです。ちなみに人気メニューは、もち米に合う「ナムトックコームー(豚トロの香味あえ)」。タイの家庭料理です。
テラス席もありますよ。雰囲気がよくて、デートにもオススメ。
スコータイ
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-2-10 豊島ビルB1
「パッド・タイ」というメニュー名のパッタイは細麺で、もやし、ニラ、パプリカ、パクチーなど野菜がたっぷり使われているのが特徴的。酸味とほのかな辛さも感じられ、夏の暑い時期にはぴったりなメニュー。ちなみに「スコータイ」では、化学調味料を一切使わないそう。そのため、タマリンドは加工されたソースではなく、2時間じっくり実を煮込んでいるといいます。煮込むと飴状になるようで、それを味付けに加えています。
ちなみにオーナーの宮坂さんは、テレビ番組「噂の東京マガジン」の「やってTRY!」のコーナーで、焼きビーフン(パッタイ)を作る料理人として登場した経歴も。芸能人もお忍びで来店するとか。その他、人気のメニューは「ガパオ・カイダーオ(目玉焼きとバジル炒め)」などです。
タマリンドを使ったドリンクもあります。フルーツミックスジュースのような、甘さの中に甘酸っぱさも感じられ、少しとろみのある濃厚な味わいです。「タマリンドは、食欲を抑える性質でダイエットにいいんですよ」と宮坂さん。
東急百貨店の脇にあるピンク色に黒字の看板が目印の「スコータイ」は、創業から30年続くお店。オープン当時は、まだ日本にタイ料理屋が少なかったといいます。それもあり長年、タイ人留学生のアルバイト先になっています。
ペパーミントカフェ
武蔵野市吉祥寺南町1-15-14 グランメゾン吉祥寺B1
1980年にカフェとしてオープンし、1985年からタイ料理屋になった「ペパーミントカフェ」。日本でも数番目に古いタイ料理屋さんで、タイ国王商務省認定レストランに選ばれています。ちなみに、井の頭公園内にあるタイ料理店「ペパカフェフォレスト」やカレー屋「モンタナ」は姉妹店です。
「タイ式焼きそば」というメニュー名のパッタイ。ビーフンに、エビや豆腐、もやし、パクチーなどの具材が入っています。こちらも、タマリンドのフルーティーな酸味が出ています。
ちなみに人気のお酒は、たっぷりとミントが入った「フレッシュミントのモヒート」。他にも、「バンコックナイト」「井の頭の夜」「井の頭の風」とユニークなネーミングのオリジナルカクテルもあります。
アジアンテイストでオシャレな店内は、カウンター席、テーブル席、個室とどんなシチュエーションでも使えます。
お店ごとに具材も味付けも異なる個性的なパッタイ。そのまま食べてもOKですが、クルワンプルーン(調味料)で、お好みの味にアレンジしてみては? 唐辛子やニンニクが漬け込んである「ナンプラー」をかければ、味が濃くなります。「プリックナムソム(酢)」は、さっぱりした味付けに。意外にも「ナムターン(砂糖)」をかけると、コクがでます。辛味が足りなければ、「プリックボン(唐辛子)」をどうぞ。調味料を使って、よりおいしくいただきましょう!