どこか懐かしい、異国の雰囲気漂う雑貨店「ZAPADY-DOO(ザパディ・ドゥ)」。暮らしを楽しむヒントが盛り込まれたディスプレイを通して、商品のよさを感じることができる。「何気ない日常に心の余裕を感じて頂きたい」という店長の金丸美花さんにお話を聞いた。
−お店のコンセプトについて教えてください
当店は20年以上、軒を構える雑貨店です。昔から世界で愛され続けた、古き良きアイテムを多数展開しています。どこか懐かしい、異国の香りを感じて頂けると思います。インテリアは実は毎日触れる大事な「自分道具」です。普段使いの空間も一工夫するだけで、グッとセンスを感じる居心地の良い空間になります。当店の雑貨を通して、何気ない日常の中に心の余裕を感じて頂きたいです。
−例えばどのような雑貨を扱っているのでしょうか?
アナログなキッチンスケール、グラスクッキジャーなど、昔から使われてきたキッチンツールや、陶器の大きな白いお皿、スチール製の家具やゴミバケツなどです。使い込めば込む程、味が出てきます。モノの重みを感じるよさ、無駄がある余裕感、使い捨てではないモノの文化を広めていければと思っています。また、国内では中々目にしないデザインの商品や、ユニークな商品もスパイスとして取り入れています。店内ディスプレイと商品ラインナップからは、発見とひらめきを感じて頂けたら嬉しいです。
−“発見とひらめき”というのは具体的にはどのようなことでしょう?
例えば大振りのグラスジャーですが、どうやって使うか決まりはありません。アイディア次第で、お菓子を入れてもよし、フラワーベースにしたり、貝殻を入れてお部屋の季節感を出してもよし。また、金魚鉢にされるという方もいらっしゃいます。こういった幅広い使い方を、店内ディスプレイでご紹介したり、直接ご提案させて頂いたりしています。
−なるほど。なのでディスプレイにもこだわっているんですね
そうですね。暮らしを楽しむヒントを盛り込んだディスプレイを目指しています。例えば、ホームパーティーをイメージしたテーブルセットのコーディネートや、調理場風のキッチンを演出してみたりと、モノとモノの組み合わせ次第で憧れの空間や、ちょっとワクワクする暮らしができることを具体的に表現しています。また専門店のようにシェルフにガラスキャニスターやグラスをずらっと並べたり、カラーバリエーションのある糸や布類、IRONのパーツ系アイテムは数を積む事によって、選ぶ楽しさを掻き立て、お買い物しやすい店内にしています。
−ディスプレイの入れ替えは、どの程度のサイクルで行っているのでしょうか?
不定期ですが常に新商品の入荷があります。大きなディスプレイ替えは、だいたい2ヶ月に1回行っています。季節商材はあまり積極的には並べていません。ただ、すでにある商品を時期に合わせて打ち出し、季節感を演出しています。逆に見せ方次第で、季節を問わず使用して頂けるものがほとんどです。ご来店のたびに新鮮さを感じて頂けると思います。
−人気の商品について教えてください
デザイン、サイズ、容量など幅広く揃えているビバレージサーバーは、大変人気の商品です。お値段もお手頃なので、ご家庭でも気軽にお店のような演出ができますし、密閉性にも優れているので、保存にも便利です。プロの方もご利用されています。また、幅広くお客様に人気があるのは、IRONのフック、ハンドル、サインなどのDIYが楽しくなる商品です。
−ちょっと変わったユニークな商品もありますか?
動物の顔をモチーフとした鍋つかみや、小振りなマグネットのフラワーベースなどは、かわいらしくユニークだと思います。フラミンゴ、魚、船、カウガールなどの形をしたIRONのボトルオープナーは、インテリアとして飾って頂いても楽しいと思います。他にも、化学実験ツールのようなカラフェや、本物と見間違えてしまう動物のヘッドオーナメントや、恐竜の骨の置物やブックエンドなど、楽しい商品がたくさんあります。
−お店で大切にしていることは何でしょうか
一番大切にしていることは、お客様との会話です。会話をすることによって、お客様の抱える問題をいち早く解決できますから。またモノの使い方に可能性を持たせ、多様な使用方法をご提案するようにしています。一緒に悩める距離感を大切にし、空間作りやギフト選びなどお力になれたらと思っています。また「かぶれ」にならないよう、流行りに流されないことや、お客様を飽きさせないことを意識し、「ここにきて良かった!」と新鮮さや刺激を感じてもらえるよう、商品展開、サービスともに、常に意識しています。
−お客さんにとって、どんなお店でありたいですか
ものすごいスピードで便利さを追い求める世の中で、変わらない“モノのよさ”を提案する場として、10年先も20年先も「ここにくれば何かある」、「ちょっとスペースは取るけど、アナログなモノの方が馴染みがあってほっとする」、そんな風に感じて頂けるお店でありたいと思っています。