公園散策20年のマイスター直伝!東京公園ガイド - vol.20-

【東京】手ぶらで行けちゃう!バーベキューに凧揚げ、そりが楽める小金井公園

2016/05/26 09:10

小金井公園は、小金井市、小平市、西東京市、武蔵野市にまたがる都立公園。東西に伸びる敷地の東側にはスポーツ施設とBBQ場、中央には大型複合遊具やサイクリングコース、西側には野外博物館「江戸東京たてもの園」と桜の園がある、家族で楽しめるスポットです。JR中央線「武蔵小金井」駅、西武新宿線「花小金井」駅から徒歩20分。それぞれの駅からバスも出ています。

<小金井公園のpoint>
・混雑時は10分入替制。山型トランポリンのふわふわドームで遊ぼう
・売店で凧を買って、親子で凧揚げを楽しもう
・そりゲレンデで風を切って滑ろう
・手ぶらでOK! ユーカリ広場でバーベキューを楽しもう
・お昼はイートインスペースのある売店で、手軽に済ませることも可能

東のエリア・人気のふわふわドーム&そりゲレンデは外せない

公園の東側には野球場、弓道場、16面あるテニスコートなどのスポーツ設備が揃っています。人気のバスケット広場ではボールの音が絶えず、朝から晩まで少年たちが汗を流しています。

「ユーカリ広場」はバーベキュー場になっていて、100サイトものスペースがあります。手ぶらでバーベキューが楽しめるショップも併設。完全予約制で、当日BBQショップで受付を済ませてから利用します。子どもが飽きて騒ぎ出しても、すぐ近くに遊び場があるから助かります。


「ユーカリ広場」の近くにある「つつじ山広場」には、子どもたちが大好きなふわふわドームがあり、休日には行列が絶えません。こういった混雑時には10分ごとに入れ替えるので、長時間待つ必要がなく嬉しい限りです。対象年齢は3~12才。靴を脱いで遊ぶのがここのルールですが、夏はドームが熱くなっているので靴下を用意しておくといいでしょう。


ふわふわドームの向かいには「富士見の丘」があり、そりゲレンデで遊べます。こちらも大人気。レンタルのそりは数が少なくて順番がなかなか回ってこない上に、1回すべったら交代なので、そりは持参することをおすすめします。「こどもの広場」横の売店でも売っていますよ。

中央エリア・小学校高学年向けの「わんぱく山」やサイクリングを満喫


大型の複合遊具がある「わんぱく山」は、小学校高学年向けの遊び場。手足をかけるための穴が空いた登はん壁を、子どもたちはそれぞれのやり方でよじ登ります。ちょっと難しいくらいが達成感も大きいもの。壁が2重に立ちはだかって簡単にはクリアできないところが、子どものチャレンジ精神に火を点けるようです。


ワイドなすべり台も、高学年向けなのでちょっと傾斜が急。みんな、かなりのスピードですべりおりてきます。他にも丸太の階段やネットの橋などがあり、まるで敵を寄せ付けない砦のよう。子どもたちのワクワクが止まりません!

傾斜が緩やかなローラーすべり台はあまりスピードが出ないので、まだ小さな子に人気。これも行列ができていることが多いですね。

「わんぱく広場」の前にある幼児広場には、大きな砂場が2つ。やわらかい砂がたっぷりあるので深めに掘れます。広く使えるので自分の世界に集中できるらしく、口もきかず熱中して遊んでいる子どもたちがたくさんいます。

同じく「わんぱく広場」の前にある健康広場にはうんてい等の器具がいくつかあり、これも子どもたちの遊具になっています。ターザンロープも2基あります。

「わんぱく広場」の隣にある「槻の木広場」は、ローラースケートやスケートボードができる多目的広場。槻の木とはケヤキのことで、中央に大きなケヤキの木が立っています。その周囲をまわるような形で、多くの人がボードやスケートを楽しんでいます。

公園の中央にある売店には、ソリや凧などの遊具、菓子パンや豚まん、犬のおやつなどが置いてあります。休日には近くの園路にやきそばやかき氷の屋台も並び、賑わいます。

売店横のサイクリングセンターでは14インチ~26インチの自転車の貸し出しをしています。1時間の利用で補助輪付きは100円、補助輪無しは210円。「こどもの広場」をぐるりとまわってバードサンクチュアリを抜け、「花水木園」をめぐるサイクリングコースは、景色に変化があって飽きません。

補助輪付きやヘルメットもあるので、小さな子も安心です。サイクリングセンターの前にある幼児向けのコースには、初めて自転車に挑戦する子もたくさんいますよ。サイクリングセンターは月曜が定休です。

西のエリア・桜の園や博物館をゆったり楽しむ

「つつじ山広場」「ゆりのき広場」など、園内には広々とした草地がたくさん。そのため、熱気球やウォーキング大会など広いスペースが必要なイベントがよく開かれています。中でも大きな「いこいの広場」では、一年中凧揚げを楽しむ人々の姿が見られます。


「江戸東京たてもの園」は、江戸時代から昭和初期までの建物が展示されている博物館。映画に出てきそうなレトロな街並みに加え、ジブリ作品「千と千尋の神隠し」の湯屋のモデルの一つとなった銭湯などもあり、お年寄りから子どもまで楽しめます。


小金井公園は、江戸時代から知られた都内有数の桜の名所。さまざまな種類の桜が約1700本も植わっていて、「日本さくら名所100選」にも選ばれています。周囲に植物を植えて傷みやすい木の根元を保護するなど、ボランティア「小金井公園 桜守の会」の活動もあり、古木も元気いっぱい。よく手入れされた「桜の園」は、花の時季以外も気持ちのいい場所です。


「江戸東京たてもの園」の近くには幼児向けの遊び場「桜の園なかよし広場」もあり、ブランコやすべり台、砂場などでのんびり遊ぶことができます。


広場を挟んで「江戸東京たてもの園」の向かい側にある売店「グリーンテラスさくら」では、うどんや蕎麦、カレーライスなどの軽食を提供。お弁当を用意できない人々に重宝されています。都立公園の売店では珍しくイートインスペースがあるのが特徴です。

わんぱくな子どもたちが集う、遊びの王国

出入口は東西南北ありますが、南側の正面ゲートから入るのがおすすめ。サービスセンターで園内マップをもらったり、中央の売店で必要なものを買い揃えたりと便利です。わんぱくキッズも満足できる遊具がそろっているため、家族連れに大人気。700台近く停められる駐車場も休日は満車になることがあるので、早めに行くのが吉。ドッグランもあるので、愛犬を連れて行っても楽しめますよ。

この記事のプレース
東京都立 小金井公園
東京都小金井市関野町1丁目
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この記事を書いたライター
フリーライター。1976年生まれ。広告制作会社、新聞社等の勤務を経て独立。飲食店取材や街頭インタビューで都内を駆けまわる一方、休日は愛用の一眼レフを手に山や植物公園に出没。公園巡りを始めて20年余。季節ごとの魅力や楽しみ方を知り尽くした「公園マスター」。東京都内の公園はすべて網羅し、公園ごとのオリジナル料理や飲み物、巨木は必ずチェックしている。旅と自然を愛し、ヨーロッパ諸国の他、アラスカやボルネオへの渡航経験がある。主な執筆ジャンルは食、自然、健康など。
<連載> 公園散策20年の公園マイスター直伝!東京公園ガイド