公園散策20年のマイスター直伝!東京公園ガイド - vol.22-

【東京】乗馬に水遊びも!遊び方盛りだくさんの総合レクリエーション公園

2016/06/23 09:11

江戸川区の総合レクリエーション公園は、テーマの違う複数の公園から成る公園群。アスレチックやそり遊び、バーベキューが楽しめる「富士公園」、無料でポニーに乗れる「なぎさ公園」、恐竜型の遊具が人気の「子供の広場」、夏は水遊び目当ての家族で賑わう「虹の広場」や「フラワーガーデン」など、さまざまな遊び場が集まったユニークな公園です。

<総合レクリエーション公園のpoint>
・スリル満点!「富士公園」の急斜面でのそり遊びはマスト
・乗れるのは小学生のうちだけ!「なぎさ公園」でポニーに乗ろう
・恐竜好きのちびっ子におすすめ! 駅から近い「子供の広場」
・夏は「虹の広場」と「フラワーガーデン」で水遊びを楽しもう!

いくつもの公園が約3キロにわたって連なる総合レクリエーション公園は、川や道路をまたぎながら東西に細長いのが特徴。「西葛西」駅近くの「子供の広場」から順に見ていきましょう。

幼児向け遊具が充実した西エリア

地下鉄東西線「西葛西」駅から徒歩約7分。「子供の広場」には恐竜型の遊具が2つあって、子どもたちに「怪獣公園」と呼ばれて親しまれています。砂場にいる角が生えた恐竜はちょっと小さめ。それがちょうどいいらしく、よく子どもたちがよじ登って遊んでいます。


大きな背びれと長いしっぽがある方は、しっぽが滑り台になっています。おなかのトンネルから上は空洞になっているので、口から顔を出して「ギャー食べられる~」というごっこ遊びが定番です。けっこう恐ろしげな顔つきなのですが、小さな子も怖がることなく遊んでいます。

博物館のレプリカなどには触れませんが、遊具は好きなだけ触れるのがいいところ。恐竜好きの子にはたまらない遊び場です。

次の遊び場は、2つの泉がある「虹の広場」。「子供の広場」から大通りを隔てた向かいにある江戸川区野球場の隣です。「スポーツの森」と書かれた入口を進むと小さな円形の広場に出て、目の前には流れる水に覆われた半球体「湧泉」が現れます。

周りは芝生と木々で、一画が上から滝のように水が流れ落ちる「壁泉」になっています。ざばざばとかなりの水量! 滝の後ろは通路になっていて、夏は最高に気持ちがいいですよ。更衣室はないので、水遊びをするならサンシェードテントなど持って行くと便利でしょう。

入って来た出入口から再び道路に戻り、西葛西少年野球広場を通り過ぎると、「新田の森公園」です。ここは樹木がメイン。細長い敷地を伸びる森の小道の脇にベンチが点在していて、お茶を飲むなどひと休みするのにもってこいの場所です。

端には幼児向けの複合遊具もあります。この遊具の周りは初夏にはシロツメクサが咲き乱れ、目線の低い小さな子ならちょっとしたお花畑として楽しめます。ここからは、道を隔ててすぐ隣にある「葛西防災公園」が見えます。

「葛西防災公園」は、2015年に新設された公園。芝生広場と8面あるテニスコートがメインで、近隣住人の憩いの場となっています。

遊具広場とフットサルやバスケットボールができる多目的コートもあり、すべり台が4つ付いた複合遊具は小さな子に大人気です。

複合遊具の横には、ロープを張り巡らして作られたネットツリー。バランス感覚と手足の力が要るので、これを登るのは小学生以上じゃないと難しいでしょう。てっぺん近くを陣取って友だち同士でおしゃべりしている子どもたちをよく見かけます。

次は壁打ちテニス場や立派な相撲場もある「ファミリースポーツ広場」。「葛西防災公園」から10分ほど歩いて「南葛西少年野球広場」を過ぎたところにあります。広場は草地で足当たりがやわらかいのが魅力。

ここの複合遊具は、らせん状のすべり台、トンネル状のすべり台、ローラーすべり台、ぐらぐらするブリッジ、カーブしたはしご、ユニークな形ののぼり棒など種類が豊富! スプリング遊具と砂場もあり、小さな子はここから離れたがらないかもしれません。

小学生向けのアスレチックが豊富な東エリア

環七通りを隔てて隣に位置するのは「フラワーガーデン」。バス停「レクリエーション公園前」からすぐと便利なこともあって、多くの人で賑わいます。「フラワーガーデン」「富士公園」「なぎさ公園」間はパノラマシャトル(有料)が走っています。機関車をモチーフにした「元気くん」とモノレール風の「未来くん」は子どもにも人気です。
※2016年6月現在、車両故障のため運休中

バラ園と噴水の美しさが有名ですが、子どもにとっては楽しい水遊びスポット。夏は、水鉄砲を持った子たちが噴水のまわりを駆けまわっています。ここにも着替えのための場所はないので、目隠しのタオルを持参するなど工夫が必要です。

奥へ進んで橋を渡ると、フィールドアスレチックにデイキャンプ、バーベキュー、ソリ遊びなどが楽しめる「富士公園」です。目玉の「巨大吊り橋」は残念ながら使用が中止されています(2016年6月現在)が、他にも魅力的なアスレチックがいっぱい! 斜めになった板の上を飛び移るように進んで遊ぶ通称「サスケジャンプ」は大人にも人気があり、子どもようにはしゃぐパパたちの姿も見られます。

難しいものばかりでなく、小さな子も挑戦できるアスレチックもあるので、兄弟や姉妹もそれぞれに楽しめます。

アスレチックの横には堤防のような丘「江戸川富士」があり、芝生の斜面をソリ滑りなどで遊べます。かなりの急斜面でスリル満点! 売店はないので、ソリやダンボールを持参して行きましょう。丘の両端には頂上まで伸びるゆるやかな遊歩道があり、開放感たっぷりの散策も漫喫できます。

てっぺんは休憩スペース。風が吹き渡って気持ちがよく、木陰にテーブルもあるので、ここでお弁当を食べるのもおすすめです。


園内のあちこちに遊び心あふれる像や飾りがあるのも「富士公園」の特徴。車の侵入を防ぐ柵にとまるスズメや、動物の音楽隊などが来園者を楽しませてくれます。

一番東にあるのが「なぎさ公園」。ここも「富士公園」と橋でつながっています。小学生以下の子どもが無料でポニーに乗れる「なぎさポニーランド」が人気で、休日は混雑のため整理券が配布されることもあるほど。早めに行くといいでしょう。月曜は休園です。

こちらにも複合遊具がそろう広場があり、子どもたちの人気を集めています。バーベキューやデイキャンプができて賑やかな「富士公園」と比べると、「なぎさ公園」は静かで落ち着いた雰囲気。ゆったり過ごすのにいいでしょう。

小高い「展望の丘」からは、すぐ脇を流れる旧江戸川が見えます。上は静かで眺めのいい草地で、ひなたぼっこやお昼寝にぴったり。

さまざまな遊具や景色が、子どもを飽きさせない!

一つひとつの公園はそれほど広いわけではありませんが、それぞれに異なる魅力があるので飽きません。駅から歩ける「子供の広場」と「虹の広場」、バス停近くの「フラワーガーデン」など、アクセス方法も考えて行き先を決めるといいでしょう。売店がないので、レジャーシートやタオルなど持ち物をしっかり準備して行くのがポイントです。この夏、すべての公園制覇にチャレンジしてみては?

この記事のプレース
総合レクリエーション公園
東京都江戸川区西葛西6-11〜南葛西7-3
詳しい場所を確認する
この記事を書いたライター
フリーライター。1976年生まれ。広告制作会社、新聞社等の勤務を経て独立。飲食店取材や街頭インタビューで都内を駆けまわる一方、休日は愛用の一眼レフを手に山や植物公園に出没。公園巡りを始めて20年余。季節ごとの魅力や楽しみ方を知り尽くした「公園マスター」。東京都内の公園はすべて網羅し、公園ごとのオリジナル料理や飲み物、巨木は必ずチェックしている。旅と自然を愛し、ヨーロッパ諸国の他、アラスカやボルネオへの渡航経験がある。主な執筆ジャンルは食、自然、健康など。
<連載> 公園散策20年の公園マイスター直伝!東京公園ガイド