【京都】京料理を気軽に味わい、ありのままの京町家に酔いしれる

2015/09/28 09:53

肩肘張らずに食べられる京料理屋が河原町通りにある。季節の食材をふんだんに使ったお昼の「町家点心」がおすすめで、京都の食材を中心に20品近く盛られた二段重ねの重箱に入っている。初夏から秋にかけては京料理にかかせない鱧料理も食べることができる点もまた嬉しい。店内は築100年の京町家の魅力をそのままに残した、静かで懐かしい空間。もちろん、町家なので玄関で靴を脱いでから上がる。「京料理 みこう」の店主・今堀昌昭さんにお話を伺った。

「京料理 みこう」の店主、今堀昌昭さん

改造やリフォームはしない、築100年のそのままの京町家で

−コンセプトを教えてください

約築100年の典型的な京町家の懐かしい静かな空間で、京都の旬のお料理をゆっくり召し上がっていただきます。出来るだけ地元の野菜を使い、作り置きはせず、温かいものは温かいうちに、夏の季節は冷たい料理は冷たいよう、お客様にお上りいただけるよう心掛けています。

作り置きはしない。料理から季節の移ろいを感じるように春夏秋冬でメニューも変わる。

−お店を始めるきっかけはなんでしょうか

以前は四条に近い繁華街で営んでいました。しかし、周辺の環境の変化により2002年10月に現在地に移転しました。後で聞いたことですが、当店の建物が京都で京町家を改装して飲食店として利用する、いわゆる町家ブームの先駆けになったようです。

−京町屋の店内の様子を教えてください

築100年の京町家の建物と当時そのままの美しい空間があります。
オープンにあたり今流行りの町家店舗のような大胆な改造、リニューアルは基本的にしませんでした。外観は紅殻格子、軒は京町家特有の一文字瓦。内部は鰻の寝床で奥に深く、店の間、中の間、奥座敷と続き、奥庭が眺められます。二階への階段は隠し階段で、店の間に来客があった時に顔を会わせず二階に行けます。また、店内の根付の几帳のようなタペストリーの仕切りや卓上のグリーンは家内の母の手作りです。

多く庭を眺め、お座敷でゆっくりくつろぐ。

大胆なリニューアルはせず、築100年の京町家をそのままに。

鱧の天然コラーゲンのみでつくる「煮こごり」が自慢の逸品

−京料理を気軽に楽しめると伺いました。

おすすめは「町家点心」、「花会席」です。
ランチでは二段重ねの「町家点心」。上段は造り、焼物。下段は出し巻き、煮物など、地元京都の食材を中心に20品近くを彩り豊かに盛り付けています。お料理から季節の移ろいを感じていただけるように心くばりしており、中身は春夏秋冬変わってゆきます。
夜はコース料理の花会席。お造りでも一品に近いボリュームが自慢です。京料理は一般に薄味と言われますが、素材の味をしっかり生かした味付けを心掛けています。

京の食材を中心に、20品も揃う「町家点心」。

夜のコース料理「花会席」。色鮮やかな食材が美しい。

しっかりとした味わいの中に、素材の味が活きている。

−人気のお料理、または愛され続けているお料理はありますか?

三代相伝の鱧づくし料理は、皆様に愛されている料理だと言えます。
例えば、「煮ごごり」は頭や骨、皮などのアラを長時間煮込んでとり、煮詰めた鱧の天然コラーゲンのみ。冷たいおだしで生姜風味にお出ししています。これは、他ではないものと自負しております。また、当店で使用する鱧は鮮度で厳選し、骨も細い部分を油で揚げて、「骨せんべい」として提供しています。これが、お酒のおつまみに最適とご好評をいただいています。

三代相伝の「鱧づくし料理」。骨せんべいは酒肴の一品。

−お客さんに喜ばれていることなど、ありましたら教えてください

夏にかけて旬の鱧は関東方面のお客様から「鱧がこんなに美味しいものだとは知らなかった」と多くのお褒めのお言葉を頂戴しています。料理屋冥利です。もちろん、今まで色々なメディアにご紹介頂いているお昼の京弁当「町家点心」も気軽な京料理のランチとして地元はもとより遠方のお客様にも喜んでいただいています。

お茶の香り、蛍…周囲も含めて、本当の京町家がここにある

−周辺の様子について教えてください

市役所に近い京都市の中心部、表通りの河原町通りで真西裏の静かな場所にあります。以前は材木店だったため、店内は今でも材木の良い香りがします。お店近くでは、一保堂さんが炒る焙じ茶の芳しい香りが時折あたりを漂います。骨董店や老舗の多い寺町通や京都御所もすぐそこで、近くの鴨川では大文字の送り火も見ることが出来ます。6月、7月はみそそぎ川で蛍が飛んでいます。

−来店したお客さんには、どのような体験をしてもらいたいですか?

店内は今でも往時の時間が色濃く流れています。子供の頃に京町家のような家に住まわれていた年代のお客様には当時を思い出して懐かしんでいただきたいです。また、お若い方には今では非日常になってしまった昔ながらの美しい京町家の良さを再発見していただくきっかけになればと思います。

店の周辺も含めて「みこう」の空間があるのだ。

−最後に、これから初めてお店を利用してみたいと思っている方に伝えたいことはありますか?

ご来店していただいた方には心地よい癒しの空間でありたいとの1点を大切にしています。ご来店の際には、本当の京町家の雰囲気を体験して頂きたいです。町家ですので玄関で靴を脱いでいただきますので、ご了承ください。

掘りごたつの席もあり、正座がつらい方も安心。
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この記事のプレース
京料理 みこう
京都府京都市中京区河原町夷川西入一筋目上ル西革堂町193-1
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