【京都】舞妓さんにも会える、創業90年の天婦羅割烹のお店

2015/06/30 10:33

京都五花街の一つ「宮川町」。そこに、創業90年の天婦羅割烹のお店がある。店の生簀には常に活きた車海老が用意されており、きす、あなご、いか、季節によっては鱧やさより、白魚も天麩羅でいただけるそうだ。そしてこの店の魅力の一つは、何と言っても“舞妓さん”に会える店であること。「宮川町 㐂久屋」の大将・駒井靖司さんにお話を伺った。

天婦羅専門店から創業して90年、地元に密着した天婦羅割烹へ

−お店のコンセプトを教えてください

京都五花街の一つ「宮川町」で創業90年になります。天麩羅の専門店として開業いたしましたが先代より割烹料理を取り入れ、天麩羅割烹として営業しています。京の台所「錦市場」から毎朝仕入れた食材を使用し、奇をてらわず伝統的な京料理と天麩羅、手打ち蕎麦が売り物です。観光のお客様はほとんどいらっしゃいません。地元・常連のお客様が中心です。

−お店を始めた背景があれば教えてください

祖父が始めました。祖父は大阪で料理の勉強をしたのちインドに渡り国策で日本料理の仕事をしていたそうです。帰国後、生まれ育った京都に戻り天麩羅専門店「㐂久屋」を開業いたしました。私は店を継ぐ予定ではありませんでしたので大学卒業後、就職し一般企業で10年以上勤務しておりました。しかし、地元志向が強まり、どうせなら地元に密着した仕事をしようと事業継承を決断いたしました

−来店したお客様に、お店でどのような体験をしてもらいたいですか?

私どもは割烹料理店です。献立には旬の食材名だけ書いてあります。カウンターに座り、その日のおすすめの食材をスタッフと会話していただきながら最適の調理方法でお召し上がりいただきたいと思います。

カウンター

−是非、食していただきたいお料理がありましたら教えてください

お食事の〆は是非自慢の手打ちそばをご賞味いただきたいです。
店を継ぐことを決めて手打ち蕎麦を身に付けようと東京に渡ったことがあります。3年間、2軒の店でみっちり手打ち蕎麦の勉強をしました。当店のそばは、北海道産の石臼引きのそば粉を使用しており、店で半年以上寝かせたかえしを使ってそば汁を作っています。10月から11月頃の新蕎麦の季節は10割、その他の季節は9割のそばを楽しんでいただけます。

手打ち蕎麦

旬のものを美味しく食べて、一生の思い出を作れる時間を

−お店で食べられる伝統的な京料理とは、どのようなものがありますでしょうか?

夏に掛けましては茄子や瓜類、唐辛子類が美味しくなってきます。代表的なお料理は「賀茂なすの田楽」、「浅瓜や白瓜の昆布締め」などでしょうか。京都の夏に欠かせない鱧は、「鱧落とし」、「鱧しゃぶ」、「カピタン漬け」など焼いても焚いても美味しくお召し上がりいただけます。冬には根菜類が美味しくなり、「聖護院かぶらを用いた蕪蒸し」、「鯛かぶらやブリ大根」、春先には長岡の筍が柔らかく香りも良いです。

−お客様に喜ばれていることなどエピソードがありましたら教えてください

㐂久屋は母方の実家です。父方の実家はすぐ隣でお茶屋を営んでいます。お茶屋は芸妓さんや舞妓さんとお座敷遊びをする非日常を提供する場ですが、一見さんはお断りの世界。㐂久屋では一生に一度の想い出作りをしたい方や憧れの舞妓さんと食事を希望されるお客様のご要望にお応えしています。

−舞妓さんに会える店とは魅力的ですね。もしも舞妓さんをお願いした場合は、どのような時間を過ごすことができるのでしょうか?

15歳から20歳までを舞妓、それ以上を芸妓と言います。多くの場合、舞を担当する芸妓の立方と三味線を弾いて演奏する地方、そして舞妓の3人でお座敷を担当します。お食事中はお酌をしたり、座敷舞を披露したり、金毘羅舟舟やとらとら等の座敷遊びをします。また、基本的に芸舞妓は飲食いたしません。一緒に食事する場合は「ご飯食べ」という手配をします。この場合はカウンターにお座りになって好みの料理を注文される事が多いです。

舞妓さんに会うこともできる

何事もバランスを大切に、京都の普段遣いしていただけるお店に

−お店の運営で大切にしていることはどんな点でしょうか?

設備、サービス、料理のバランスが大事であると考えています。また、お客様に快適にお過ごしいただける様、生け花や四季折々の器などで季節を楽しんでいただけるように努めています。接客は全て和服を着用した仲居が対応し、お料理は外連味の無いどれも突出することなくバランスを保つことに注意しております。京都らしい落ち着いた雰囲気でありながら普段遣いしていただけるお手頃な価格を実現できることが大切だと考えています。

−これから初めてお店を利用してみたいと思っている方に伝えたいことはありますか?

いわゆる京都には観光のお客様を対象にしている店と、常連のお客様を対象にしている店、両方の3つのタイプがあります。私たちは2番目のタイプに分類されると思います。はじめは緊張されるかもしれませんが勇気をもってカウンター越しに色々ご相談なさって下さい。料理以外の色々な情報も引き出せて楽しい京都旅行の1ページになると思います。

−最後に、お店の立地や周辺の様子について教えてください

京都五花街の一つ「宮川町」にあります。京都の中心「四条河原町」からほど近く、祇園のすぐ隣です。八坂神社や南座、清水寺、高台寺など京都屈指の観光スポットは徒歩の圏内。春には「京おどり」、秋には「みずゑ會」があり、多くの観光客の方々がお見えになります。

「宮川町 㐂久屋」お店外観

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この記事のプレース
宮川町 㐂久屋
京都府京都市東山区宮川筋4-301
詳しい場所を確認する
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