<連載>公園散策20年の公園マイスター直伝!東京公園ガイド-Vol.12-

【東京】水辺と木々の自然のままの風景が美しい、和田堀公園&善福寺川緑地

2015/11/17 00:00

今回案内するのは、京王井の頭線「西永福」駅から徒歩15分ほどの場所。杉並区を流れる善福寺川の左右に広がる、くねくねとした緑地帯です。隣接する大宮八幡宮と一体化し、武蔵野の面影を色濃く残す森を形成しています。敷地内にはバーベキュー広場や運動場もありますが、最大の魅力は水の風景。桜の名所でもある川沿い、さまざまな野鳥が見られる池など、季節によって変わる景色を楽しめます。

<和田堀公園と善福寺川緑地の過ごし方Point>
・池や川、水まわりの風景が見どころ。噴水や橋、水面の表情に注目して
・事前に行くエリアを決めておき、橋を目印に歩くのがおすすめ。
・1日いるなら弁当持参がベター。売店はなく、飲食店も限られている
・車で行くなら休日は早めに行くべし!駐車場は小さめ

水面に映る紅葉も美しい、和田堀池

見どころが集中する競技場から西側のエリアをご案内します。競技場へ行くには、大宮八幡宮を目印に行くといいでしょう。大宮八幡宮の大鳥居を通り過ぎ、宮下橋を渡ったところに、和田堀公園の入り口があります。

サッカーゴールのある競技場の横を抜けて、和田堀池を目指します。

競技場のすぐ横には、無料で利用できるバーベキュー広場があります(要予約)。ここで目を引くのは、ゴミ箱に向かって深々とおじぎする木! まるで吸い寄せられるかのように、突然横に伸びているのが不思議ですよね。

和田堀池にはカワセミやジョウビタキなど多くの野鳥が飛来するため、バードウォッチングをする人が目立ちます。立派な望遠レンズをつけたカメラを三脚に固定し、持参した折り畳み椅子にすわって長期戦の構えの人も。

野鳥ファンでなくとも、光る水面をすべるように泳ぐ水鳥の姿を見るのは楽しいものです。池の中には小さな噴水もあり、風景に華を添えています。夏場には、うっそうとした緑が濃い影を落とすオアシスです。

池沿いにはベンチが点在。ひと休みするにも、ひなたぼっこをするにもいい場所です。

池の先にはケヤキ広場。木々が密集した池から来ると、広々とした空間がことさら開放的に感じます。降り注ぐ木漏れ日が芝生や落ち葉にまだら模様を作り、地面からも明るさを感じられる空間です。ここは自然のままが魅力の公園。落ち葉が掃き清められることなく、そのままに広がっています。手入れが行き届いた公園もキレイですが、秋には地面が見えなくなるほど降り積もった落ち葉も魅力的です。

川面を渡る秋風と紅葉が楽しめる、善福寺川沿いの遊歩道

ケヤキ広場の前にあるのが御供米橋(おくまいばし)。すれ違うのがやっとの、幅の狭い可愛らしい橋です。この近くには湧水があり、この「善福寺川御供米橋下流」は「東京の名湧水57選」の一つに選ばれています。橋の付近には、湧水が護岸に負担をかけないよう、水抜きパイプが設けられています。

御供米橋(おくまいばし)付近に、遊歩道を越えて川の上まで伸びた桜の枝がありました。春には落ち葉の代わりに桜の花びらが地面を埋め尽くします。

気持ちのいい川べりの道は、平日でもジョギングをする人や犬の散歩をさせる人などが絶えません。桜の時季には遠方から訪れる人もたくさんいますが、何より地元の人に愛される場所であることが感じられます。

道の脇には遊具が点在し、子どもを遊ばせるのにもうってつけ。この日は、先生たちに引率されて遊びに来た園児たちをあちこちで見かけました。小山広場の複合遊具に大はしゃぎです。

和田堀公園と善福寺緑地の境界線である白山前橋(はくさんまえばし)。ここから先は善福寺緑地です。敷地の名前は気にする必要はありませんが、橋の名前は意識してチェックするようにしましょう。事前に地図で「この橋辺りで引き返そう」など、橋を目印に予定を決めておくのがおすすめです。

飛行機の形をした遊具があるヒコーキ公園。背の高い立派な木々も、見どころの一つです。

白山前橋まで戻って、向こう側に渡ります。数十メートルおきに橋があるこのエリアでは、橋からの眺めも楽しみの一つ。秋は色付いた木々の葉が鮮やかで、それが善福寺川に映る様子もキレイです。

橋を渡ってすぐのところにあるのが、はらっぱ広場。「はらっぱ」という名前が付いていますが、秋は落ち葉が集まる、吹きだまりのような場所。地面はもちろん、木のテーブルやベンチの上にも落ち葉がたくさんありました。
ここにも複合遊具が。パイプにロープが組合わさった、あまり見たことがないもの。子どもには大人気のようですね。

鳥居横から入れば探索気分も味わえる。大宮八幡宮も合わせて立ち寄って

大成橋(たいせいばし)を渡ってケヤキ広場に戻ってきました。広場には、バスケットゴールや平行棒などがあります。

御供米橋(おくまいばし)を渡ったところは、比較的人の少ない場所。木々の間を、のんびりと帰途につきます。木の階段を少しのぼった所からは、善福寺川を見下ろすことができます。

大宮八幡宮に近づくにつれ、立派な古木が増えてきます。途中、大宮八幡宮の入り口の前を通りますが、そのまままっすぐ行きます。

背の高い針葉樹が太陽の光を遮る、日陰の道。あまり知られていないので、人はほとんど通りません。聞こえるのは枯れ葉の落ちる音と鳥のさえずりばかり。喧噪に疲れ、静けさを楽しみたいときにぴったりです。ゆるやかな坂を下れば、大宮八幡宮の鳥居の横に出ます。

大抵の人は見過ごしてしまいますが、鳥居を正面から見て右手に、公園への出入口があるのです。探検気分を味わうなら、ここから入るのもありですよ。もちろん、大宮八幡宮でお参りをして、公園に出るのもいいですね。

遊び場も自然も充実、1日遊べる穴場の公園

和田堀公園、善福寺川緑地。あまりメジャーではないので、初めて聞いた人もいるかもしれません。でも実はかなり広く、自然豊かで遊具も充実した、一日飽きずに楽しく遊べる穴場スポットです。ご紹介した以外にも、ケヤキ広場内の釣り堀、競技場の東側のエリアのワンパク広場など、遊び場には事欠きません。「子どもを思い切り遊ばせたい」「川沿いをゆったり散歩したい」というときは、ぜひ立ち寄ってみてください。

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この記事のプレース
和田堀公園
東京都杉並区大宮2-26
詳しい場所を確認する
この記事を書いたライター
フリーライター。1976年生まれ。広告制作会社、新聞社等の勤務を経て独立。飲食店取材や街頭インタビューで都内を駆けまわる一方、休日は愛用の一眼レフを手に山や植物公園に出没。公園巡りを始めて20年余。季節ごとの魅力や楽しみ方を知り尽くした「公園マスター」。東京都内の公園はすべて網羅し、公園ごとのオリジナル料理や飲み物、巨木は必ずチェックしている。旅と自然を愛し、ヨーロッパ諸国の他、アラスカやボルネオへの渡航経験がある。主な執筆ジャンルは食、自然、健康など。
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