【京都】わざわざ足を運びたい、本格フランス菓子に宿る職人の気持ち

2015/06/26 18:20

京都市の北東の町はずれに本格フランス菓子を提供するパティスリーがある。来店される方の約半分が、大阪、神戸、滋賀、名古屋、そして東京など遠方からわざわざ足を運ぶそうだ。「流行を追わず、奇もてらわない、本当に美味しいお菓子を提供し続けたい」と話すのは、「パティスリー タンドレス」のオーナーシェフ山口さん。お店のお菓子にかける思いについてインタビューした。

一般の洋菓子とは違う、本格フランス菓子が織りなすハーモニー

−お店のコンセプトを教えてください

本格的フランス菓子のお店です。フランス菓子は様々な味、香り、食感等が織りなすオーケストラの交響曲のようなものです。一般的な日本の洋菓子とは異なる奥深さがあります。

−オーケストラの交響曲とは素晴らしい例えですが、もう少しだけ「フランス菓子」について教えていただけますか

一般的に認知されている、ショートケーキ、ロールケーキ、シフォンケーキなどは柔らかさに重点が置かれています。味・香りも比較的単調であるのに対し、フランス菓子は1つのお菓子に精一杯の要素を含ませ、バランスを取ったお菓子です。

フランス菓子は1つのお菓子に精一杯の要素を含ませ、バランスを取る

−他のお店とは違う「パティスリー タンドレス」の特徴やこだわりについて教えてください

営業日は週3日のみで残り日は仕込みなどに費やしています。種類が少ない分、週代わりでメニュー内容を更新しておりHPで確認できます。食べごろの温度帯も提示していまして、その日のメニュー表もお渡ししています。お菓子の味わいを最も重要視した結果です。

1つ1つ丁寧につくり、お菓子の味わいを何よりも大事にしたい

−お店に並ぶ「本格フランス菓子」は、例えばどのようなものを提供していますか?

伝統的なお菓子に「オペラ・キャフェ」があります。コーヒー、チョコレート、アーモンドの一体感を感じるクラシックなお菓子です。「サン・マルク」もクラッシクなお菓子のひとつで、バニラ、チョコレート、2種類の生クリームをアーモンドビスキュイで挟んだお菓子です。他にも多数ご用意していますが、これら伝統的なもの以外でも、フランス的な味の構築が成されたものすべてを本格フランス菓子と捉えています。

−お店の運営で大切にしていることはありますか?

クオリティを維持するために、少量生産に徹し、一期一会の精神で臨むことです。流行を追ったり、奇をてらったりせず、作り手の心が映し出された本当に美味しいお菓子を提供し続けたいと思います。

−クオリティを維持するのは大変ですね。だいだいどのくらいの量を製造されているのでしょうか?

1から3人程度で製造できる数です。人数が増えるほどに意思統一が難しく、すべてに神経が行き届きにくくブレが生じてきます。「数を抑え1つ1つ丁寧に作る」これを一期一会の精神と考えています。そのため申し訳ないことですが、生産数量に限界がありお客様にお買い上げできる個数を制限させていただくこともあります。

心をこめて作ったお菓子は“人を幸せにする”本当の美味しさがある

−個人的なご意見を伺えればと思うのですが、代表さまにとってフランス菓子とはどのような存在ですか?

お菓子に限ったことではありませんが、心を籠めて作られた本当の美味しさを持った食べ物は人と人を温かくつなぐ大切なものであると思っています。一期一会の作品主義でケーキ、デザート、焼き菓子をこれからも作っていきたいです。

−来店したお客様に、お店でどのような体験をしてもらいたいですか?

当店のお菓子は見た目のシンプルさとは打って変わって、1つのお菓子に各素材の反応・調和に力をおいています。そのため仕込みの作業工程がかなり多く、厳しく繊細です。お客様には可愛いさ、綺麗さではない、お菓子にこめられた本質的なものを発見し、体験して欲しいです。見た目ではなくお菓子の発する輝きを体感して欲しいです。

−最後に、お客様に喜ばれたことなど、お客様に関するエピソードがありましたら教えてください

お客様の苦手であった食材を使ったケーキでも、ここのなら美味しく食べられると苦手を克服される方が結構いらっしゃいます。また、甘いものやケーキが食べられない方から、「ケーキってこんなに美味しいものなんだ」と喜びの言葉も多くいただきます。

「パティスリータンドレス」お店外観

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この記事のプレース
パティスリータンドレス
京都府京都市左京区一乗寺花ノ木町21-3
詳しい場所を確認する
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