【京都】シンプルで長く使える“フィンランドデザイン”に出会える店

2015/07/24 19:01

叡山電車“一乗寺駅”から徒歩15分。実店舗と同時にオンラインショップも構える「salmiakki(サルミアッキ)」は、北欧の中でもフィンランドのデザインだけをセレクトしたヴィンテージショップだ。「長く使える“本物”を取り入れることで、毎日の生活にほんの少しの豊かなサイクルが生まれることを感じて欲しい」と話すオーナーの宮脇 啓さんにお話を伺った。

古い趣だけでない、次世代に歩み続ける“フィンランドデザイン”

−お店のコンセプトを教えてください
北欧の中でも“フィンランドデザイン”をご紹介しています。その多くは、今から半世紀も前にデザインされたヴィンテージ製品ですが、ただ古い趣きだけではなく、今も色褪せることなく輝き続け、そして次の時代へも歩んでいけるものばかりです。そんな名品たちの魅力は、新しいデザインの中にも受け継がれています。常に「今」とともに歩むフィンランドデザインの中でも、日本の風土にもすっと馴染むような、サルミアッキらしいセレクトを心掛けています。

半世紀も前にデザインされたヴィンテージ製品

−お店の立地や周辺の様子について教えてください
市内で一番東に位置する大通りの白川通りは並木道が美しく、その大通りから住宅街へ少し入った所にお店を構えています。「こんな所にお店があるのかな?」と思わせてしまうような住宅街ですが、そんなドキドキするようなアプローチも楽しんでいただければ嬉しいです。

お店の外観

−お客さんはどのような方が多いでしょうか
30代、40代を中心に女性のお客様が多いと思います。日常を彩る器が多いので、実際にお料理をされる世代の方が多いのかもしれません。ヴィンテージと言っても、あくまでも器です。ご自身の得意料理や使い勝手を想像できる方たちに、本当に使えるヴィンテージとして喜んでいただけていると感じています。

やさしい色使いは、どんな料理にも合いそうだ

−来店したお客様に、お店でどんな体験をしてもらいたいと考えていますか
店内の内装にもこだわりがあります。とにかく、フィンランドを感じて頂きたかったのです。ただフィンランドデザインを眺めるだけではなくて、その質感や重さなど、どんどん手に触れてひとつひとつ選んでいただきながら、フィンランド音楽やフィンランド語を聴いたり、コーヒーを飲んで本を読みながらゆったりした時間を過ごしてもらう。ヴィンテージショップという特別な場所ではなく、フィンランドデザインを通してフィンランドという国を知ってもらいたいです。

お店の内観

10年後、20年後も使い続けていたい“確かなアイテム”をセレクト

−お店の運営で大切にしていることはどんな点でしょうか
店名を“サルミアッキ”と名付けましたが、“サルミアッキ”とは、フィンランドのソウルフードとも言うべき真っ黒なキャンディーの名前です。フィンランド人は大好きなのですが、日本では「世界一不味い飴」と称されています。ただうわずみの素敵な部分だけをご紹介するのではなく、フィンランドのよりディープなところもしっかりとお伝え出来るようにと思っています。

サルミアッキの飴。味はとても特徴的だ

−フィンランドデザインのお店を始めようと思ったのはなぜですか
「北欧」と聞いて、漠然と一つの大きな国のように思っていましたが、12年前に北欧を旅して、それぞれの国の違いを知り、どこか京都にも似ていたフィンランドに心惹かれました。それから毎年フィンランドを旅しましたが、飽きることなくどんどん新しい魅力を発見しています。自分が何故こんなにフィンランドに惹かれているのかが知りたかったのかもしれません。

−京都とフィンランドは、どんな所が似ていると思いますか
街のサイズ感だと思います。「都会過ぎず、田舎過ぎず」と言ったところでしょうか。そして京都と同様、古い物と新しい物が程よい距離感で共存しています。どこか懐かしいような、地元を歩いているような感覚になりました。でも、もしかしたら、観光で訪れても不要な緊張感を持たなくても良い“ゆったりしたフィンランド”という国が、それぞれの故郷を思い出させるのかもしれません。

−北欧一般のデザインとフィンランドのデザインの違いはどんな所だと感じますか
北欧と言ってもそれぞれ個性を持った国々の集まりです。歴史も違えば、話す言語も違います。フィンランドはスウェーデンに統治されていた時代もあるので似ている文化ももちろんありますが、デザインの成り立ちには大きな差を感じます。王室のないフィンランドには、王室御用達の煌びやかなデザインではなく、常に庶民の暮らしに目を向けたデザインが多くあります。資源の少ない国では、知恵を絞り安価な材料に優秀なデザインをすることが最優先され、結果としてシンプルで使い勝手の良い日用品が沢山生まれたのだと思います。

−お店で取り扱う商品はどのように選ばれているのでしょうか
お店を始めた当初は、フィンランドの「かわいい」を求めてセレクトしていましたが、北欧人気も定番のスタイルの一つとなり、成熟したお客様も増え、改めて自分達のセレクトを生活の中に見出すようになりました。一過性の流行りではなく、本当に自分たちが使って良かったもの、10年20年先にも使い続けていたい確かなもの、そして日本の生活にフィットするもの。今ではそんなセレクトを、多くのお客様が安心してライフスタイルに取り入れていらっしゃると感じています。

生活にフィットすることで、愛着も湧き長く使いたいと思える

フィンランドのお勧めは“ゆったりした時間の流れを楽しむ事”

−お店ではフィンランドの旅情報が収集も出来るとのことですが、どのように情報を提供されているのですか
フィンランド観光局や旅行会社各社から、旅の無料資料を提供していただいています。また、自分達でも年に1、2回は買い付けでフィンランドに訪れますので、現地で自らが経験したことや、収集した情報をお客様にご提供するようにしています。

お店に来ると、フィンランドへ旅に出たくなるかも

−これからフィンランドに旅される方のために、何かおすすめの情報があれば教えてください
フィンランドの観光案内は、これまで沢山の方にお話してきました。フィンランドにも様々な顔がありますので、その方の好きな物や知りたいこと、体験したいことなど、それぞれのニーズや旅のスキルに合わせてお答えしています。観光名所が少ないフィンランドでは、どれだけフィンランドに流れるゆったりとした時間の流れに身を委ねられるかが、楽しむコツかもしれません。

−フィンランドの魅力はどんなところだと思いますか
フィンランドでは、モノをとても大切にする文化があります。私達が取り扱っているヴィンテージ製品などもその良い例で、何十年も前に製造された器でも、自分が使わなくなれば親から子へ、そして子から孫へ、また他の使い手へと渡ります。そうして大切にされているフィンランドデザインと同じくらい「フィンランドらしさ」を誇りに思っています。どんどんグローバルになっていく中で海外製品も沢山目にしますが、その一方で若者たちがよりローカルな物を求めています。そんなフィンランドらしさは、ヴィンテージの魅力とはまた違った新しい魅力の発見に繋がっていると思います。

−最後に、これから初めてお店を利用してみたいと思っている方に伝えたいことはありますか
「北欧フィンランドのデザインショップ」と言っても、毎日の生活の中で使う道具をご紹介しています。日常で使う道具だからこそ、素敵な本物のデザインを選ぶことで、ほんの少し豊かなサイクルが生まれることを知っていただけたら嬉しいです。

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この記事のプレース
salmiakki
京都府京都市左京区一乗寺庵野町4
詳しい場所を確認する
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