【京都】生まれ故郷北インドの“宮廷料理”の魅力を、日本の人達に伝えたい

2015/06/27 17:08

学生街である京都に、北山本店・丸太町店の2店舗を構えるインドレストラン「チャンダー」は、日本をこよなく愛する北インド出身のコックが始めた“本格派の宮廷北インド料理店”だ。故郷の味にこだわる一方で、手頃な価格と気軽な雰囲気を大切に「食とコミュニケーションを通して、インドをもっと身近に感じて欲しい」と語る店長のチャンダーさんにお話を伺った。 

“宮廷北インド料理”が、お手頃価格で気軽に楽しめる店

−お店のコンセプトを教えてください
21年前にコックとして来日した私が「いつか大好きな日本で自分の店を開きたい!」という夢を実現させ、5年前に独立しました。日本には沢山インド料理店がありますが、宮廷料理の流れを汲む北インドのグレードの高い味、インドの高級レストランの本格的な味を、若い人々にもっと気軽な値段で楽しんで欲しい、という気持ちで自分のお店を開きました。そしてまた、多くの人々に食を通じてインドの文化に興味を持ってもらえたら、という願いもあります。

−「宮廷北インド料理」とはどのような料理なのですか
ムガール王朝の宮廷料理の流れを汲んだ料理のことです。北インドの高級レストランではこのようなスタイルの料理を出します。ナン、チャパティ、パニール(チーズ)、タンドール(窯)を使った料理などは北インド特有のものです。日本のインド料理店はほとんどこのスタイルかと思います。

宮廷北インド料理スタイルのラジャセット

−お客さんはどのような方が多いでしょうか
ランチもディナーも学生さん、ご近所の方々など沢山いらっしゃって、とてもアットホームなムードだと思います。数人でご来店いただければ、タンドール料理もカレーもシェア出来ますので、バラエティーに富んだ味が楽しめてオススメです。バルにいる感覚で、サラダやタンドール料理と一緒にビールやワインを楽しむために来られるお一人のお客様もいらっしゃいます。

故郷“ウッタラーカンダ”の味にこだわる本格派の北インド料理

−“数あるインド料理屋の中でもチャンダーならでは”といった特徴があれば教えてください

日本には、インド料理と銘打ってはいても、実はネパールやパキスタン出身のコックが作る料理を出すお店も多いのです。彼らの作る料理も美味しいのですが、やはりそれぞれの故郷の味が反映されていると感じますし、インド料理と似て非なるものです。海外に行くと日本人料理人のいない日本料理店を良く見かけますよね。「え?これが寿司?!」みたいな(笑)。当店は正真正銘の“北インド料理店”です。

−お店の運営で大切にしていることはどんな点でしょうか?
当店のコックは全員私の故郷であるウッタラーカンダの出身で、北インドで生まれ育った彼らの舌、感覚を大事にしています。彼らはインド国内の有名店で経験を積んでいます。家庭料理ではなく、グレードの高いインドの高級レストランの味を提供することにもこだわっています。私自身が30年ほどコック一筋でしたから、他店より味に対して厳しいところがあると自負しています。ターメリック、カルダモン、チリ、シナモン、ペッパーなどに代表される約30種類のスパイスは、自らインドまで行って仕入れています。

−お店で人気のメニューやちょっと変わった面白いメニューがありましたら教えてください
人気のメニューはカレーの中では定番の“マサラカレー”、トマトの風味豊かで辛くない“バターチキン”の他、ほうれん草を使ったグリーンの色が鮮やかな“サグパニール”“サグマトン”なども人気です。珍しいものだと、“ガラワリー・カバブ”が好評です。ミントなどのハーブを加えた、香り高く薬効も期待出来るタンドリー料理です。特に胃腸の調子を整えると言われています。日本人の友人も「美味しい、爽やか、食べやすい」と言ってくれているので、安心して食べてみて欲しいです(笑)。

奥から時計回りにバターチキン、チキンマサラ、サグパニール

珍しい「ガラワリー・カバブ」

−日本でインド料理屋を提供するにあたり、特に工夫されていることはありますか
本場の味と言っても、日本のお客様に提供する料理です。どのような北インド料理が通用するのか、日本人の友人に試食してもらって意見を聞いたりしています。「安すぎる!日本ではあまり安いと不安に思われることもあるよ!」とアドバイスされることが多いのですが、その案は却下します(笑)。
それから日本のお客さんはナンがとても好きですね。ご要望に応えて色々な種類のナンを作っています。これは北インドにはない日本オリジナルの食べ方です。

−ナンのバラエティは全部で何種類くらいあるのですか
バターナン、ガーリックナン、チーズナン、セサミナン、ポテトナン、スイーツ系ではフルーツナン、チョコレートナン、ハニーナンなど、全部で15種類のナンを作っています。特に、若い女性に人気の“チーズナン”は、カレー無しでもそれだけで皆さんパクパク食べてくれます。

奥から時計回りにプレーンナン、ガーリックナン、キーマナン(鶏挽肉)、サグナン(ほうれん草)

インド人も日本人も“美味しい”と感じる料理を目指す

−来店したお客様に、お店でどんな体験をしてもらいたいと考えていますか
インド料理は辛いというイメージがあるかもしれませんが、実は辛くないメニューもありますし、辛さの調整も可能です。カレーだけでも45種類あるので迷ったらぜひお気軽にご相談ください。また、インド人も日本人も美味しいと感じる料理を通して、日本の皆さんにインドを身近に感じてもらいたいです。お客様との会話を大事にするうちに、沢山のお客様から親しく声をかけていただけるようになりました。今ではすっかり「陽気なインドのおっちゃん」と思っていただいているようです。ヒンディー語やインドの文化について質問されることも多くなったのが嬉しいです。

−チャンダー様の個人的なご意見をお伺いしたいのですが、日本とインドの素晴らしいところは、それぞれどんな点だと思いますか
日本人の良いところは真面目で助けあうところ。これは素晴らしいと思います。私も沢山の日本の友人に助けてもらっています。インドで素晴らしいのは、あまりそういうイメージがないかもしれませんが、実は山がとてもキレイなところです。ウッタラーカンダは首都ニューデリーからバスで4時間程のところにあるヒマラヤの麓です。ガンジス川沿いにはビートルズも修行に訪れたリシュケシュ、ハリドワラなどヨガとヒンズー教の世界を深く体験できる観光地も多くあります。ぜひ日本の皆さんにもお見せしたいです。

−最後に、お店の立地について教えてください
本格的な北インド料理を若い人々にも気軽に楽しんで欲しい、という気持ちを込めて、北山の本店、丸太町店ともに大学の近くを選んでお店を出しました。学生さんをはじめ、ご近所の方々にも沢山ご来店いただいています。この店にはいわゆる繁華街よりも、地元に密着した場所が合っているようです。本店は京都府立植物園に近く下鴨神社も徒歩圏内、丸太町店は平安神宮のすぐ傍です。お散歩がてらにぜひ寄っていただければと思います。

「インドレストラン チャンダー 北山本店」お店外観

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この記事のプレース
インドレストラン チャンダー 北山本店
京都府京都市左京区下鴨南芝町51-6 Tkビル 2F
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