
京都の大通りからひと筋中に入ったところに『ビストロ食堂mas』はある。「サッカーとイタリアンは切っても切れない関係だ」と話すのはオーナーシェフである長崎昌史さん。イタリアの庶民的な風土を感じてほしいと、イタリアで一番愛されるスポーツ、サッカーをとことん楽しませてくれるお店だ。誰もが笑い合い、打ち解け合う、イタリアの空気作りに徹するお店のこだわりについてインタビューした。
−お店のコンセプトを教えてください
イタリアンとサッカー観戦を同時に楽しめるお店です。スポーツバーとは違い、応援も料理も真剣にしなければそこに思いは伝わらない。そんな思いでフランス料理を10年修行した後、イタリアンに転向して20年。お子様からシニア層まで幅広いお客様に楽しでもらえる、イタリア庶民料理店を目指しています。
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−お店を始めた背景があれば教えてください
イタリアってカッコイイところばかりじゃないんです。店の中にTVがあって皆でサッカーを見ながらお酒や料理を楽しんだり。オーナーの子供がお手伝いに料理を運んだり。イタリアの庶民的なお店はこんな感じです。その空気を伝えたいと思い始めました。
−サッカーを楽しんでいただくために、TV観戦以外で工夫されていることはありますか?
お店にいる皆さんが楽しんでいただけるよう、地元京都の試合や日本代表などの試合でゴールが入ると店内はクラブ風の回転ライトが回ったり。試合前は会場にいる感じを出すため、音楽・スターティングメンバーの当店自作の案内が流れたりもします。試合中はスタッフが太鼓を叩き応援歌を歌うなど、お客様にサッカーを楽しんで頂いています。
−お店で提供されるお料理の特徴やこだわりなどありましたら教えてください
京都の風土に求められるイタリア料理をと思い作っています。食材は季節により京野菜を使ったり、西京味噌を使ったり。そのほかに、京都の季節風土を感じて頂きたいと思い、祇園祭や大文字送り火のLIVE放映もしています。ちなみに、当店ビル屋上から五山送り火の3つが生で見ることができ、毎年食事の途中に屋上へ行かれる方もいらっしゃいます。

−お店のメニューについて教えてください
イタリア庶民の代表料理のパスタは45種類以上、ピッツァは19種類あります。季節メニューでフィレンチェの屋台料理「ランプレドット」やローマ風フォカッチャもあります。ローマスタイルは日本のフォカッチャのイメージとは違い、ピッツァのように薄くのばした生地を焼き上げたものです。ハンバーグや特製オムライスなど日本の庶民洋食もあり、お子様からお爺ちゃんお婆ちゃん、ご家族でご利用頂いています。

−修行時代を生かしたフレンチ風のメニューで人気のものを教えてください
なんといっても「シーフードグラタン」は、フレンチスタイルで一番人気の料理。玉ねぎの甘みをベシャメルソースで感じて頂き、日本で王道を走ったあの時代のフレンチを味わうことができます。また、魚介のブイヤーベースなどもご用意しています。
−お店の運営で大切にしていることはありますか?
スタッフ同士ではイタリア語が飛び交っています。ご来店された皆さんにイタリアを感じていただきたいと思っています。だからこそ、サッカーの無い日は精一杯イタリアの空気を調理場から作っています。
−来店したお客様に、お店でどのような体験をしてもらいたいですか?
サッカーも料理の美味しさも、1人では感動を分かち合う事はできません。たとえ、おひとりのご来店でもその空気、雰囲気のなかにいれば感じることが出来ると思っています。そのような体験をしていただきたいです。
−これから初めてお店を利用してみたいと思っている方に伝えたいことはありますか?
まず、食文化は違えどイタリアの庶民的な日常の食事には、日本人の日常にも似た部分があることをお伝えしたいです。イタリアもローマをはじめ、世界的古い歴史のある国です。京都も世界的遺産を沢山持つ町です。そんな京都で、イタリアで一番愛されているスポーツ「カルチョ(サッカー)」をイタリア人の楽しみ方でわずかでも楽しんで感じて頂ければ幸いです。
