お寿司屋さんが指南! 

【巣鴨】寿司屋で “ハレ”の食事を楽しむための5つのポイント

2015/08/13 13:23

小さな間口の暖簾をくぐると、カウンターの奥で職人気質の大将が寡黙に客を迎えてくれる…。〝回らない〟お寿司屋さんは、行ってみたい大人の聖地の代表格。そんなお寿司屋さんでの楽しみ方を、西巣鴨にある「寿司一」の大将、佐野公俊さんに伺いました!

「寿司一」大将、佐野公俊さん

魚河岸3代目でもある大将の確かな目利きが光る人気の寿司屋。2001年に東京・下町の風情を残す西巣鴨に店を構え、今年15年目。美味しい寿司の決め手は「仕込みにあり」と試行錯誤を繰り返し、今尚研究中とか。

寿司一(はじめ)
東京都北区滝野川7−47−5 プルミール滝野川1F

回らない”お寿司屋さん選びのポイントは、注文に自由が利く店か、コースを楽しむか

お寿司屋さんには、握りだけを出す店、刺身や一品料理なども出している店などがありますが、初めて行く時はなにを基準に選べばいいのでしょう?

「まず、寿司だけを出すという店は少ないですね。だいたいは刺身や料理ものは用意していて、お客さんの要望に合わせておまかせで出したり、寿司だけを握ったり。今は、一品料理や刺身、寿司からデザートまでをコース仕立てにしているお店が増えていますね。一通りの食事は楽しめますが、追加注文はできない。お店選びのポイントは、自分の好みに合わせてくれる店か、コース料理を楽しむかの2拓になると思います」

間口の狭い、こぢんまりとしたお寿司屋さんは入りにくく、敷居が高いイメージなのですが、飛び込みで入ってもいいのでしょうか。

「確かに、いきなり入るのは勇気がいりますよね。外からは見えない造りにしているお店が多いし、うちもあえてそういう造りにしています。それは、人の目を気にせずゆっくり食事を楽しんでほしいからなんです。飛び込みでも、ネタさえあれば大丈夫なんですが、その店で食べてみたいと思ったら、電話1本でも入れていただくのをおすすめしますね。初めてでも、電話でのやりとりで不安は除けますから」

若い人が行ってもいいのでしょうか? 20代ならこんな店…というように、世代によってお店選びは変わりますか?

「基本的には変わりません。お店側もお寿司が好きで来てくれるので、20代でも30代でも嬉しいんですよ。お金貯めて来てくれたのかなぁって。でも、一緒に行く相手によって使い分けることはできますね。上司と行くなら格式の高い店、デートで行くなら自分のお気に入りの店…というように。今は情報も集めやすいので、いろんなお店に行ってみて、居心地のいい店を見つけてほしいですね」

いざ、予約! デートなのか、会合なのか、予算は…電話で伝えるべきポイントとは?

予約の電話を入れる時、どんなことを伝えればいいのでしょうか?

「基本的には、日にちと時間を伝えてくれるだけでいいのですが、私はどんな食事をしたいのかを聞いています。握りだけでいいのか、刺身や料理ものも食べたいのか、お酒を飲みながらの会合なのか、デートなのか。また、食べられないものなども。あとは予算ですね。お酒をのぞいた予算を伺っておくと、その範囲内でその日に仕入れたもので要望に合わせてお出しします。寿司屋は、こういうところが自由なんですよ」

“回らない”お寿司屋さんは高い、というイメージがあります。実際、いくらぐらいを目安にすればいいでしょうか?

「お店によりますが、握りのネタが決まったセットは3000〜5000円ぐらいでしょうか。おまかせの場合は1万円ぐらいを目安にすると妥当かな、と思います。その予算内で、要望に合わせて一品料理と握りの量を加減したり、握りだけの場合はネタを組み合わせてお出しするので。ちなみに、うちは決まったセットは作っていません。お好みかおまかせのみです」

〝おまかせ〟は予算ベースで変わるから、お寿司が高いか、安いかは自分次第

たとえば1万円でおまかせをお願いすると、どんなメニューが出てくるのでしょうか?

「その日に仕入れた魚や野菜などを使った、お造り、一品料理数品、握り数貫、吸い物というのが一般的ですね。一品料理の目安は300〜400円ぐらい。お造りは、うちの場合ですと3点盛りで1500〜2000円ぐらいが目安。お酒を飲まれる場合は料理を多めにするとか、握りを食べたいという方には、予算に合わせていろいろなネタを握ります。握りの場合、おまかせはほとんど握る職人の好みで出てくることが多いので、苦手なものがあれば先に伝えて欲しいですね」

お寿司屋さんでのマナーが不安です。たとえば、握りが出たらお酒は飲まない方がいいのですか?

「どちらでも構わないですよ。おまかせの場合、握りを出すタイミングもお客様次第です。ただ、お寿司屋さんは飲み屋ではないので、だらだらと飲み続けるのは、あまり好ましくはないですね。握りは締めのご飯なので、お茶に切り替えた方が美味しくいただけるとは思います」

〝お好み〟の頼み方はまさにフリーダム!ルールはなしと思ってよし

お好みで握りを頼むとき、望ましい順番はあるのでしょうか? ツウな食べ方などはあるのでしょうか?

「よく、淡白なネタから始めて、だんだん濃厚なもの移っていくといいと言われていますが、あまりセオリーは気にしなくていいと思います。好きなものから食べて欲しいですね。私の場合、コハダが大好きなので、よその店に行くとまずコハダ。美味しかったら、さらに3貫ぐらいはコハダです(笑)。私がお客さんにおまかせを頼まれると、だいたいひとつめはコハダを出しますよ」

では、最初から「トロ→トロ→トロ→玉子」とかでもいいんですか?

「私は全然気にしません。中には気にする人もいるようですが、お寿司を食べたいと思ってお寿司屋さんに行くのだから、好きなものから食べていいんですよ」

お寿司屋さんは自由だからこそ、伝えるべきは、何を食べたいかということ

予約のときや、カウンター越しに頼むとき、〝その日の気分を聞く〟と言いますが、どんなことを伝えればいいのでしょうか?

「ざっくり言うと、寿司が食べたいのか、刺身が食べたいのか、小腹が空いているのか、しっかり食べたいのか、あっさりしたものがいいのか、食べ応えを感じたいのか…そういったことです。寿司に限らず、その時々で食べたいものって違うでしょう? お寿司は〝ハレ〟の食事だと思うので、満足して帰っていただきたいと思っていますから」

敷居が高いと思っていたお寿司屋さんを制覇するキーワードは、〝気分〟と〝予算〟。これさえ押さえておけば、思った以上に自由度が高く、クオリティの高い食事が楽しめるエキサイティングな空間。お寿司屋さんめぐりをしながら、お気に入りの一軒を見つけたいですね!

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寿司一
東京都北区滝野川7-47-5 プルミール滝野川1F
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この記事を書いたライター
エディター&ライター。出版社、編集プロダクションにて、美容・食・旅・人物取材などを中心に記事を担当。退社後は、フリーのエディター&ライターとして美容雑誌などで活動中。音楽鑑賞、歌舞伎鑑賞、ドライブ、旅が趣味と節操なし。旅は京都攻めをひと通り終え、奈良へと移行中。海外は主に韓国攻め中。猫をこよなく愛しています。
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